6月1日に改正された道路交通法が施行された。
今回の改正内容で大きな点は、やはり駐車監視の民間委託だろう。
増え続ける駐車違反の取締りを小回りの利く民間に委託するというのが表向きで、実は警察の新しい天下り先ではないかとも言われている。
2007年を目前にしてしょうがない意見であるが、明確に言い返す事もできないだろう、実際参入している民間団体の少なくないところで警察OBが雇用されている現実が報道されている。
さて、私が問題に思っているところはそこではない。
駐車の違法性の線引きである。
今回、郵便局の収集車は郵便法で定められているので対象外らしい。
郵便法ではそうかもしれないが、道路交通法から見ると郵便局の収集車も宅配業者の運搬車も同じである。
そればかりではない、全てではないかもしれないが、業務用車両はそこへ止める必然性から駐車している場合もあるのだ、クレームは必至だろう。
仮に将来以上のことから改正されたとしよう、でも、一目見て業務用車両だと判断できない車はどうだろう?やはり、一般車両だと判断されるに違いない。
私もそうである修理の出張や営業などに車を使うこともあるが屋号などは入れていない、プライベートで家族が乗る場合もあるからだ。
「営業用にもう一台用意しろ!」や「屋号くらい入れろ!」などは大きなお世話である色々事情もあるのだ。
そればかりではない、一般車両でもどうしても路上に駐車しなければならない時も必ずあるはずだ、「短時間で済むはずだ」というのは机上の空論だと思う。
こう考えてみると取締りの対象を違法性の面から判断するのは難しい。
でも、考えてみると、自分の行きたい場所に必ず駐車場があるとは限らない。
短時間でも駐車場に入れたくない人は別の話だが、私は思いもよらず時間が掛かる事があるので出来る限り駐車場に入れたいのだがそうもいかない場合がある。
そわそわ車の事を気にしながら用事を済ますこともある。
人が集まる場所に駐車場が足りていないのは確かだと思う、もし足りていれば駐車場に入るための車列は存在しないのだから。
しかし、それを各お店の経営者・店主や家なら個人に責任があるとも思えない。
来客用に駐車場を設けている個人の家なんて珍しいだろうし、私はマンション住まいだが来客用の駐車場は無い。
時々、警察署の近所に用事のある時に警察署の駐車所に置かせてくれないだろうかと考えることはあった、税金で成り立っている場所なのだからおかしくないと私は思う。
何を言いたいのかというと、先ず、国・警察が主導で駐車場を増やせば良いと思う。それも民間では出来ないレベルでだ。キャパはもちろん駐車料金もだ。無料だとまたとんでもないくらい長時間止める者が出てくるので無料でなくても良いとは思うが。
国や警察が無理だというならそれを民間に委託すれば良い民間だけが動くよりは規模や内容は違ってくるはずだ。
それも無理ならぐっと規模を小さくして取り締まり方を変えることにならないだろうか。「駐車場を増やす取り組みは無理だけど駐車違反の取り締まりは厳しくします」というのはバランスが悪く思えてしょうがないのだ。
取締りだけを厳しくして、しばらくは路上駐車が減って通行や景観良くなるだろうが、それは本当に良い社会を作っていることになるのだろうか。
景気の問題などに摩り替わってしまわないだろうか。
何手か先を読むのは何であっても定石だ、知恵やアイデアも民間に委託してはどうだろう。目の前の駒を動かすだけでは直ぐに詰んでしまうのは目に見えているように思うのは私だけではないと思う。
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