それ誤用ですよ。元々のホームページとは

コラム

以前に書いていたと思っていたが、見つけられなかったので気のせいという事にしておいて、書いておく。

ホームページ』という言葉をご存知だろうか?

まぁインターネットをされている方のほとんどが聞いたことのある言葉であり、日常的に使ってらっしゃると思う。

 

『企業のホームページ』とか『ショップのホームページ』という感じで使われているのが多いと思われるが、この使い方、本来の意味からいうと間違っているという事はあまり周知されていないように思う。

本来の意味は知っているが、場の空気を読んで違った使い方をするのと、全く知らないのとでは話が違うので、この機会にぜひ知っておいていただきたい。

 

まず、この言葉の意味を説明するのに必要なもう一つの言葉で『ウェブサイト』というのがある。

 

日本で一般的に『ホームページ』と呼ばれているものは、この『ウェブサイト』と呼ぶ方が正解だろう。

『ウェブ』は『蜘蛛の巣』の意で、インターネットを指す言葉。
『サイト』は『場所』を指す言葉。
要するに『インターネット上の場所』という意味になる。

まさに冒頭の例で出した『企業の○○』や『ショップの〇〇』で使うのに合っている言葉である。

 

では『ホームページ』の方は元々どういう意味かというと、

  1. インターネットブラウザを起動した時に最初に表示されるページ
  2. 各ウェブサイトのトップページ

言葉に『ページ』とあるように、本来はウェブサイトなどの複数ページの塊を呼ぶ言葉ではなく、あくまで『ページ』指すということだ。

 

先ほど『日本で一般的に』と書いたように、この傾向は日本で顕著らしい。

ではなぜ日本で『ウェブサイト』のことを『ホームページ』と呼ぶようになったかという話をしておく。

 

諸説あるとは思うが、インターネットが流行りだした当時、企業が挙ってウェブサイトを公開して行ったのだが、今だと企業の名前やロゴを入れるサイトのタイトル部分になぜか『〇〇のホームページ』と書かれていた事を記憶している。

この現象を起こした最初の作者がどこで間違えたのかはわからないが、

  • トップページにだけ『〇〇のホームページ』と表示するつもりが全ページに表示してしまった。
  • トップページのことを『ホームページ』と説明されていた文章などを見た時に、単一のページではなくサイト全体のことだと誤解してしまった。

のようなことが想像できる。

 

他にもホームページ・ビルダーというソフトウェアもこの誤用を助長したとされている。

現在はジャストシステムが開発販売しているWindows向けのソフトウェアだが、発売当初は日本IBMが開発販売していた。

私はずっとメイン機はMacだったので、しっかりと使った事は無いが、初心者でも気軽に使えるウェブオーサリングソフトウェアで、ウェブサイト制作が個人の趣味の一つになったときぐらいはかなりの確率でホームページ・ビルダーを使われていたように思う。

このネーミングが誤解からきていたものなのか、何か意図したものかはわからないが、大手メーカーのソフトウェアの名前なんだから疑いようもないだろう。

 

こういった事が重なり、さらには日本人の英語への弱さも手伝ったのだろう、今に至っていると思われる。

日本人でも英語に長けたものはいたはずなのに誰も指摘しなかったのが謎に思われるが・・・そのあたりはよくわからない。

 

ちなみに私が『ウェブ』=『蜘蛛の糸』というのを知ったのは、のちに、赤と青のスーツで、手からだす蜘蛛の糸を利用してアクロバティックに街をビルからビルへと移動し、悪と戦うアメリカの某ヒーローの関連コンテンツで知ったのだが、そのときに色々と知識が繋がって理解が深まった。

 

理解できていないとわかった時には納得いくまで調べる癖をつける方が良いのかもしれないと思った話しだ。

 

 

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