29日に米Yahoo!とMicrosoftが検索事業における10年間の提携を発表した。
兼ねてより続いていたMicrosoftの米Yahoo買収案が提携という形で収まる形になったという事だろう。
Yahoo!=検索サイト最大手というのは日本だけの話で、世界的にはGoogleが一人勝ちである。
Microsoft+米Yahoo!でも約30%のシェアという事で約60%のGoogleにはほど遠いのが現状だ。
概要的には、
- 検索プラットフォームはMicrosoftのBing
- 検索広告プラットフォームはMicrosoftのadCenter
- 検索広告の営業窓口は米Yahoo!
- Microsoftは米Yahoo!の検索技術のライセンスを10年間独占取得する
等々。
その他、細々した検索関連の技術に関しては未発表。
バナー広告等はこれに含まず自社で運営するという事になっているようだ。
日本でウェブ関連の仕事をしている者にとってはYahoo!Japanの対応が気になるところであるが、
30日に『Yahoo!JAPANの検索エンジンにもBingを採用する可能性が高い』と広報がコメントした。
別の道としてはYahoo!Japanの権利を全て買い取って独自に開発あるいは独自に検索エンジンと契約というのも面白いと思うが、グローバルなブランディングを考えると日本だけ別というのは考えにくいので無理っぽい。
ウェブサイトの作り込みによるSEO対策は基本的には変える必要は無いかもしれないが、効果の出方が変わるかもしれないので気になるところだ。
因にBingだが、日本では現状、名称が変更されただけで、実際はLive Searchが稼働しているはずである、ややこしい話だ。
この提携を受けて、米Yahooの株価は12%も下落したらしい。
条件面でMicrosoftから多額の前払金を受けるのではという憶測が流れたらしいが、それが盛り込まれなかったという所が大きな材料になっているらしい。
理由はともあれあまり歓迎されていないという事だろう、素人目にもMicrosoftのメリットが目立つ気がする。
さて、日本には『ググる』という言葉が有る、これは『Googleで検索する』という意味だ。Google自体はこの言葉を嫌っているようだが、Google=検索という事を見事に定着させている言葉だと思う。
一方、あまり使われないが『ヤフる』という言葉も有ると以前どこかで見た事が有る。
これはYahoo!で検索するという事ではなく、オークションやメッセンジャー等『Yahoo!のサービスを利用する』という意味らしい。
検索サイトといえばYahoo!という日本で、俗語すら検索を表していないとは皮肉な話である。
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