ウェブページは多くの場合テキストと画像で構成されている。
制作の際、多くの場合で一番盛り上がるのはデザインの話だろう。
クライアントの中には『より見栄えの良いサイトを作った方が見られやすい』と理解している方も少なく無い。
この『見られやすい』の中には検索サイトへの影響も含まれている事の方が多いので、誤解を解く必要がある。
- SEOという言葉を聞く回数が減った2つの理由
- SEOとは
- 検索サイトは誰の為のサービスか
- テキストと画像← 今回の記事
↓今後の予定 - コンテンツ量
- HTMLとCSS
- 静的ページと動的ページ
- スマホ用サイト
デザインの良し悪しというのは、人によっても感覚が違う様にルールを作って順序づけするのは難しい。
さらにはコンピューターには現状デザインなどを判断する事はできないはずだ。
AIが発達した将来どうなるかは分からないが、それにしてもデザインを一つの感覚で順序をつけるのはなかなか難しいと思う。
例えていうなら、同じテーマで描かれたゴッホとゴーギャンの絵を全ユーザーのメリットを考慮しつつ順序をつけろと言われる感じだ。
ユーザーがウェブ検索をする際、従来から特別意識をしなければテキストを入力して検索をすると思う。
リストアップされるページの情報も見出しや概要などテキストで表示される。
画像検索ができる検索サイトも有るもあるが、何らかの画像や写真を検索キーとした場合、どういった意図でその画像を検索キーにしているかを判断する必要が出てくるので、随分遠回りだ。
それに、画像検索でもテキストを検索キーにする機能の場合もある。
要するに何らかの情報を検索対象とする場合、まだまだ画像や写真よりもテキストの方がその意図を伝えやすく検索ユーザーの意図との乖離が最小限に抑えられるという事だと思う。
という事は、ウェブページではよりテキストを丁寧に扱う必要があるという事だ。
勝手な理解かもしれないが、コミュニケーションツールとして絵(画像)と文字を比較した時に、絵はより源流に有り、文字はより下流にあるはずなので、これは当たり前だと思える。
少し脱線するが、ゲームとして出題者が絵を書いて『これは何を表しているでしょう』とかいうものがあると思うが、絵がコミュニケーションツールの源流にあるので、これが面白いんだと思う。
絵の得手不得手、上手下手関わるとは思うが。
さらに、解答者が自分の意思(答え)を伝えるのはやっぱり文字かそれに近い音声である。
これが絵だと解答を見て出題者がその意図を想像する事になり連想ゲームが始まってしまうかもしれない。
話を戻すと、とにかく情報はテキストで問題なく理解ができるレベルでまとめられている事が重要だと思われる。
テキスト量
では、どの程度のテキストの量が必要かという話になる事がある。
多ければ多いほど良いという話でも無いとは思う。
現に当サイトのGoogleでの検索結果を見てみても、テキスト量とその順位は完全な関連性が有る様には見えない。
これについては別の要素も関係している可能性も有るので一概には言い切れない。
ただし、単純に比較した時にテキスト量が多い方がより情報が詰まっている可能性を感じることは有ると思う。
例えば一見して同程度の重要度でまとめられている二つのページがあった場合、よりテキスト量が多い方が情報量が多く、情報量が少ない方のそれを包括している様に感じる事も有るはずだ。
ただし、テキスト量の多さに関しては当然多ければ多いほど様々な要素が入り混じり易く、本来重要とされるべきポイントがぼやけて薄まってしまう可能性も有る。
さらには最終は人間に見てもらって評価をしてもらう必要が有る事を考えると、テキスト量、文章量が多ければ多いほど、読みやすさは損なわれていくので、レイアウトやページ内メニューなどで閲覧のし易さや一覧性は確保する必要は有ると思う。
SEOにおけるキーワード
従来SEOでは対象ユーザーが使用する可能性の高い単語などキーワードを選定して、それを積極的に使いながら文章を組み立てていくのがトレンドだったと思う。
これ自体悪い事ではないが、ここ数年で少し様子が変わってきている。
検索サイトのSSL化だ。
ご存じない方に少し補足をしておくと、SSL化の細かい事はさておき、Google Analyticsなどで解析した時に、アクセスのきっかけとなったキーワードが見えなくなってしまうという前述の方法を踏まえたPDCAが難しい状況になっているのだ。
Googleは2013年9月までに、米Yahoo! は2014年1月に常時SSL化を完了し、Yahoo! Japan は2015年8月以降段階的にSSL化をしている。
当サイトのデータを見てみると、2016年末にはほぼ完了していたと思われる。
さて、前述の様にキーワードはSEOにおいて重要な要因になっていたが、SEOの本質や役割を考えるとキーワードを追い求めるのは本質では無いと考えている。
使う言葉は、当然ターゲットが理解できない言葉では意味を成さないが、キーワードを中心にページを作成していたのは検索エンジンが言葉全体や文脈の理解が出来ずに単語を拾ってその量を一定条件で判断していたのがその理由だったので、まずはユーザーに何かを説明する際どういう事を伝えて、どういう風に提案すると伝えたい事が伝わるかという事を考えるのが正解だと思う。
従来、ウェブサイトの打ち合わせをする際、『キーワード』『デザイン』というテーマが分かり易く、『SEO』という言葉が耳障り良かったので、すぐにそういった話になっていて、コンテンツやサービスの中身を制作者側が理解する様なコミュニケーションが少なくなってしまう様な事が多分にあり、その輪に加わりながら違和感を感じていた。
検索サイトのSSL化は単純なキーワードのレポートという事だけを考えると不便さが際立つのだが、SEOの本質や役割を考えるとウェブサイトが次のフェーズに進む良いきっかけになるのではと思われる。
要するにSEOにおけるキーワードは、その全体ではなくユーザーとのコミュニケーションを丁寧にするためのきっかけに過ぎないと考えている。
まとめ
前にも書いたが、ウェブサイトを持つという事はアピールしたい事が有るという事のはずなので、有る程度のボリュームが必要になるのは当然だと思う。
そうすると、ターゲットが理解できる言葉で丁寧に説明または提案などアピールするのが欲しい効果の近道だと思われる。
それら全てを現状デザインや画像よりもテキストというツールを優先してまとめるというのがSEOの正解だろうと思う。
コメント