PCカードの不具合頻発

最近某クライアントでPCカードが使用出来なくなる不具合が頻発している。
まず、最初のPC、SONYVGN-G1イー・モバイルD02NEを挿すとブルースクリーンになり
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***Hardware Malfunction
Call your hardware vendor for support
NMI:Parity Check / Memory Parity Error
***The system has halted***
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と、表示される。


直訳してみると
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***ハードウェアの不良
サポートのためにハードウェアベンダーに電話をしてください
NMI: パリティチェック/メモリパリティエラー
***システムは停止しました。***
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PCカードとは何も関係なさそうである。
その他は普通に動いている。このD02NEも他のPCでは問題ない。
仕方が無いので別の通信カードauW01Kを試してみる。
・・・とりあえず問題無く設定できて使用出来る状態になった。
ところが後日このW01Kも使えなくなったと連絡が有った。
調べてみるとW01Kを挿した時点で画面右下の吹出しは『PCMCIA-MTD-0002』と表示される。
???全く関係ない機種名である。
デバイスマネージャにも同様の機種名で表示されている、何度削除して挿し直しても同じだ。
Google等で検索してみると、同様の内容が色々ヒットした機種固有の問題ではなさそうである。
どうもBIOSの問題らしくBIOSでサウンドブラスターを無効にすると治るケースがあるらしい
http://support.microsoft.com/kb/274509/ja
早速実行してみようとしたが当該PCのBIOS画面には同様の設定項目が見当たらない。
仕方なく別の方法を探してみる、するとACアダプタやノートの場合はバッテリーを外して暫く置いておくと治るケースもあるという。
http://www.dinop.com/tips/mtd0002.html
いわゆるPRAMのクリアだろう、早速試してみた・・・駄目だった。
SONYのウェブサイトに何か情報は無いだろうかと探してみた、すると一応有るには有った。
http://search.vaio.sony.co.jp/solution/S0608291012680/
ところが、該当の機種が掲載されていない。
どうしようかと悩んでいると数日後に同様の症状が別のマシンでも発生したこれも同じくSONYVGN-G1だ。
D02NEW01Kともに全く同じ症状である。
仕方が無いのでメーカーへ問い合わせてみる事になった。
とりあえず、リカバリを迫られる事が多いのでまずリカバリをしてみる、これで改善されれば有り難いのだが・・・駄目だった。
さっそくメーカーへ連絡。
イー・モバイルauともに別のPCで使用出来るなら問題ないのではとの見解、これは予想の範囲内。
問題はSONY。上にも書いたとおり別の機種には対策がリリースされている
ということは、原因ぐらいは分かるだろうと思っていたのだが思いもよらない回答が、
『該当のウェブページをリリースした部署が分かりません』
よくも恥ずかしくなく言い放てたものだ、普通なら恥ずかしくて言えない、もし本当だったとしても担当から折り返します等と返答するのが普通だろう。
とりあえず、その場は修理の為にSONYへ送り検証するという事になったのだが、こちらとしては納得がいかない。
ネット上にも色々情報は有るし、自らも対応情報をリリースしているメーカーがこの状態なら送っても、
『改善はしませんが、異常は見当たりませんでした。』などと返送されてくるかもしれない。
モバイル環境以外は問題ないので暫くそのままにしていると数週間後、追加で3台も同様の症状が発生した。
末期である、うち2台は同じくVGN-G1と後の1台はVGN-SZ94、オフィスが離れているメンバーなので状況が詳しく把握出来ていないがいずれも前の2台とは違う症状だがイー・モバイルで通信が出来ないようだ。
BIOSの問題かもという事まで情報として掴んでいるので、SONYからはリリースされていないがBIOSを更新してみるのも手だ、しかし、みすみすメーカーへの弱みを作る必要もない。
ここまで来るとメーカーに期待も出来ないので根本的にモバイル環境を変えようという事になった。
PCカードは終息規格である、今後買い替えや買い増しで手に入れるPCの事を考えると、USBやExpressCardの物も用意しておいた方が良いだろう。
という事で、イー・モバイルD02HWに機種変。問題無く使えるようになった。
業務上仕方のないオチだが、何とも後味の悪い形になっている。
Windows2000以降のOSで割と広く発生している症状らしいので、メーカーはもう少し分かりやすい対応をしてほしいものだ。
最初に触れたイー・モバイルD02NEでブルースクリーンになる問題は、結局分からないままだが想像ではPCカードからUSBへブリッジされている様なのでそこのあたりの不具合だろう、これもマザーボードの仕様やBIOSに関係してくるように思う。
PCカードスロットも使えなくなれば堅牢性を損なう『穴』にしかならない。
メーカーとサードパーティーはユーザーのメリットを考えて情報の公開を行ってほしい、PCカードが使えなくなると困るメーカーも沢山あるはずだ、気長に期待してみるとする。

コメント

  1. 単一パリティ検査符号 -靴下がない-

    洗濯物を干しているときに、ハンカチがなくなっても気づかないことがありますが、靴下(くつした)の片方がなくなったことは簡単に分かります。なぜなら、必ず、2つずつで、一足(いっそく)だからです。
    これの原理を利用したのが、単一パリティ検査符号です。
    情報ビット(a,b,c,d)=(1101)を送信する場合に、1ビットの検査ビットをつけ、1の個数を偶数個にして、送信します。
    この、検査ビットは、奇偶検査ビット(パリティチェックビット、パリティビット)と言われます。
    検査ビットpは、(a,b,c,d)の4つの数字を足して、1の個数が、偶数なら0、奇数なら1とします。
    a+b+c+d=p
    1+1+0+1=1 (モジュロ2加算、モジュロ2演算)
    送信データは、(a,b,c,d,p)=(11011)として送ります。
    受信した側では、1の数を数えて、偶数ならエラーなし(誤りなし)、奇数ならエラーありと反転します。
    参考文献:
    やり直しのための工業数学,三谷正昭 著,CQ出版
    誤り訂正符号とその応用,テレビジョン学会 編
    ハミング符号の原理(1)
    ハミング符号の原理(2)
    ハミング符号の原理(3)
    ハミング符号の原理(4) -拡大ハミング符号-