ウェブサイト制作は遡上出来ない

日記

クライアンP社において、その他2社、計3社のコラボ企画が進行しており、昨年秋頃からそのプロジェクトにちょいちょい参加している。
関わるのは、私のクライアントであるP社と、そう狭く無いエリアで有名なH社、それとグループ会社および社名は世界的にも有名なS社の3社。
まぁウェブサイトをメインにした企画では無いので、要件的にも参加的にも後付けで、突然お声がかかり、俯瞰での意見と一部開発(作成)を求められた。
よく有る、丸投げという事も有るのだが、今回は先ず関わる会社の役割分担がされており、一旦は領域外は手を付けないという話で進む。


ウェブサイトの開発や制作においては集客と言う部分からユーザーをコンテンツに流して行って、どうコンバージョンさせるかと言うのは根っこに有るテーマになる事が普通だが今回集客はH社がする。
S社はこの企画の発案、いわゆる言い出しっぺと言うやつで、H社とP社の仲人的存在でプロデュースでありキックオフ時のディレクションである。
そしてP社の担当は集客されたユーザーがスムーズにコンバージョンへ進めるウェブシステムの準備と、その後のサービス提供である。
更にこのウェブシステムもP社が別途利用している外注A社のシステムでほぼ要件を満たしているので、わざわざ開発する必要も無くそれを利用する事でほぼ決定。
と言う事で私の役目は・・・と、本当にその辺りのディレクションだけで良ければ問題なかったのだが、一部どうしてもH社が用意す集客のページからP社の用意するウェブシステムとの連携部分で制作が必要と言う事になり、そこの作成も受け持つ事になった。
長くなったがここまでが前振りで有る。




昨年10月下旬P社会議室でのS社との会議。
上記それぞれの簡単な役割を踏まえてウェブの連携を確認した上で、私の作業が必要となってからの話で有る。
私 『まず、サービス名は?』
一同 『まだ決まってないんです』
私 『では、コンテンツの草案などは?』
一同 『・・・それも特に・・・』
私 『・・・え〜・・・集客はH社がご担当という事で、H社の既存ユーザーをまずターゲットとしているという事ですが、S社並びにP社のターゲットとは少しズレを感じるのですが、いかがですか?』
一同 『確かにそれはそうですね。』
私 『ではその部分は別途集客が必要という事になりますね?』
S社『その部分については、後回しですね、まず集客されたユーザーをスムーズににコンバージョンさせサービスを提供すると言う形を作った上で、それでもP社が別の層も必要となれば集客をして頂いても問題は無い。』
私『・・・(ノーアイデアという事ですね・・・)承知しました』
S社 『ピート様の工数を見積もっていただきたいのですが?』
私 『・・・コンテンツなど詳細が決まっていない状況では出しにくいのですが、別業務との平行作業という事になりますので、シンプルな構成で実質1ヶ月程見ておいて頂けると間違い無いと思うのですが』
S社 『では、12月中旬カットオーバー目標で11月中旬には着手頂ける様進めます』
まぁここまではまだ有る話で、関わ会社が多ければ決め事が進まないのもよく有る話。
ただ、ここから先私が必要としている情報はなかなか決まらずカットオーバー目標が後ろに倒れ、それでもなかなか整理されてこない。
しかし、呼ばれる度『何か作業を進めてもらわないとカットオーバーまでに間に合わないんです。』と迫られる。
サイト名とするサービスの名前やイメージカラーも決まらない中、本番に向けて動くと二度手間三度手間が掛かるのは目に見えている。
水と同じでこう言ったことは下流から上流には流しにくいのだ。
結局色々着手できる形が見えたのはクリスマス前、後ろに倒されたカットオーバーまで数日と言った日。
街ではきらびやかなイルミネーションと定番の音楽が流れる家族や恋人たちが盛り上がる連休を睡眠時間を削る形で有意義に過ごす事となった。
コミュニケーションが途中からと言った事が面倒な事でも有ったし、何より、俯瞰でプロジェクトを見るマネージャーがなんと無く決まっていない。
元々スケジュールがタイトだった上に各々締切が間に合って来ていなくてスケジュールが後ろに倒れる事になった。
取り敢えず最終の目標日には納品出来たので、良しとするしか無いし、良い経験になったなと思うしか無い。
何にしても話も作業も下流から上流には流しにくい。
色々俯瞰で見て流域の何処に何を配置させてどのタイミングで水を流すのか、そして流れの速さコースの正確さなどを細かく見られるプロジェクトマネージャーと実務者はこう言った事には欠かせない。
一応ウェブの一期カットオーバーは済ませたが、改修改造を含めて春ぐらいまではまだまだ面白いことが目白押しな予感で有る。

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